ゴールデンウィークと言うのに、どこまでも鉄のシャツターが閉まったまま。
鄙びた殿町アーケード。その辺にたまたま転がってたのだろう
ガムテープを引きちぎり無造作に貼られたポスター。
それでも、それに目もくれず遠くに通りを抜けていく影。
この光の先にタイムトラベラー。
偶然の瞬間。遭遇の瞬間。反応の瞬間。作った瞬間。
もがいた瞬間。出会った瞬間・・・
FMラジオから聞こえて来た会話、あの自分が興奮していた瞬間を
四角く切り取った写真家がこの地で生まれたのを知ったのは実はその時。
そして、その時代の指の反応を感じたくなって、
運良く嘉麻市の嫁さんの実家に行った時、瞬間移動。
刺激だらけな時代を受け止めて来られた80歳になられる巨匠の
特別な人生の日常がそこにあった。音楽好きでジャケ買いしてた頃の
あの時の即決を導いた作品もデカい壁と化してた。
こちらから撮りに行った作品もあれば、
被写体に誘導され撮らされた作品もある。
私もシャッターを切り出してうん10年。
及ばずながらそんな事は感じる事。
今、常に画像ハンティング装置を携帯する時代になって、
一瞬を誰でも手中に納める事ができるようになった。
写真はそれだけ老若男女、身近な簡単なものに。それも良い事だと思う。
でもあの時代からカメラを所有してその時を牽引した怪物の
奇跡を切り取る事ができたのは選ばれた人だけ。
それだけ、写真は特別なものだったはず。今は個人情報とやらで、
良い表情をした人を勝手に撮影はいけない時代。
TVレポート番組でもぼかしだらけで何やらかえって怪しい事になって来た。
そんなイマだからこそ時代の変人、寵児達の目撃写真貴重です。
そして時の移り変わりから、今の当たり前が
そこに始まった事実と対話ください。
◉当然、美術館内撮影禁止!そこで入口の道向かい側に座り込んで、自動ドアが開いた瞬間デビットボーイだけ誘拐。ゴメンなさい!結構入っていく人は同年代前後な感じ。でも、今のミュージシャンもちゃんと作品に。割れたiPhone、古の作品を待受画像に、それをまた被写体にした写真なんかも!それとなんと自分の感動した瞬間を切り取った音色をクラウドファンディングサポート100万円で聴く事ができる。一生に一度、使用を遺言したい遺影にいかがですか!!それか、、どこかで、シャッター音が聴こえて来るかも。鋤田正義さんは福岡に移住されたそう。偶然を祈りいつも自分らしく素敵な個性的な日々でいてください!その時はすぐそこに!
鋤田正義写真展 『ただいま。』
会場/直方谷尾美術館
〒822-0017 福岡県直方市殿町10-35
TEL 0949-22-0038
月曜休館、5月20日まで